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酔っぱらいと放浪者

PL人数:1人
想定プレイ時間:2時間程度(テストプレイの最速記録は30分程)
推奨技能:目星、回避、自衛ができる程度の戦闘技能
準推奨技能:聞き耳、応急手当(医学も可)

その他事項:導入で飲酒している状態のため、未成年の探索者は非推奨です

導入:仕事の飲み会、友人との酒の席…理由は色々あるものの、探索者は酒のひと時を過ごし、ほろ酔い気分で自宅へ帰る道の途中。
見慣れた通りの見慣れた風景。そんな場所に潜む危険に気付くのは、もう少し後の話…

---以下シナリオ本編になります---









〔導入〕
探索者は仕事だったり友人と出会ったりした後、楽しく酒を飲み交わしたひと時も終わり、家路につく途中です。 
(KP)ここで探索者の飲み具合を聞いてください。
「酔わない程度」「ほどほど」などとある程度の節度を持って飲んだ場合はCON*5で判定
「浴びるように」「どんちゃん騒ぎ」など激しく飲んだ場合はCON*3判定
その他PCの特徴に合わせてCON*1~6の範囲で適宜調整するといいでしょう。
判定成功→「よっぱらい度」を1増やす
判定失敗→「よっぱらい度」を2増やす
そして探索者はほろ酔い気分のまま家に向かう路地に入っていきます。

〔路地〕

見慣れた路地に入ると、〔街灯〕の灯りの下に〔民家〕や〔地域の掲示板〕などが、いつものように並んでいます。 
この【路地】の先にある【交差点】を通って【表通り】に出れば自宅はもうすぐそこだと酔っぱらった頭でも理解できることでしょう。
(KPはここから探索が開始できることを伝えて、探索を促すといいでしょう)
<聞き耳>
路地は静まり返っていて、他に出歩いている人間はいないとわかる。
〔街灯〕
近辺を管轄する警察署から「夜間の一人歩きに注意」と警告している張り紙が出されている。
〔民家〕
この近辺は閑静な住宅街で、夜も更け始めているこの時間は灯りもまばらなのがわかる。
〔掲示板〕
地域の情報や、地元議員のポスターなどが貼られている。
<目星>
「通り魔事件に注意してください」と書かれた張り紙を見つける。
→〔張り紙〕
「通り魔事件に注意してください」
「〇月△日、A通り付近の路地で通り魔とみられる殺人事件が発生しました」
「被害者は一人で歩いている際に何者かに襲われたとみられています」
「現在警察では犯人の行方を捜索しています。情報があれば最寄りの警察所までご連絡ください」
→<アイデア・ナビゲート>
A通りはこの近辺だと気付く。
(KP)探索者が警察官の場合は<アイデア>などで掲示板やそれに付随したアイデアの情報を聞いたことを思い出すなどのように処理してもいいと思います。
また、事件に直接関係のある情報は掲示板の情報のみのため、他の部分をスルーして進もうとしても進行に問題はありません。

表通りの手前

交差点の近くまで歩いていくと、探索者は不意に何かが掠めたように感じる。<幸運>または<回避-20>に失敗した場合1d3のダメージを受ける。
何者かからの不気味な襲撃を受けた探索者は0/1のSANC。
<聞き耳>
虫のような羽音が付近を飛び回っているのが聞こえる。
〔周囲を見渡す〕 ※よっぱらい度1以下
探索者は周囲を見回したが、周囲には人影はおろか、生物の息遣いも感じられない。 
しかし、”何者か”がそこにいるのは先ほど、その”何者か”に探索者が襲われたことが何よりも如実に物語っている。 
姿の見えない存在に本能的な恐怖を感じたあなたは1/1d3のSANC。
〔周囲を見渡す〕 ※よっぱらい度2以上
探索者は襲撃してきた何者かの姿を探して周囲を見回す。
すると探索者から少し距離を置いた場所に背びれのような器官を羽ばたかせ、ゆっくりと着地する者を見つけた。 
それはピンクがかった体の、一見すればザリガニのような生物にも見えるだろう。 
しかし、頭と思われる場所にはむき出しの脳を思わせる楕円形の器官がついている。 
この生物が探索者の知る生物のどれにも当てはまらないのはもはや明白だろう。 
異形の生物に遭遇した探索者は0/1d6のSANC。
この戦闘から離脱して大通りに脱出する場合、行く手に立ちふさがっている敵を避けなければいけないためDEX*2で判定。
成功した場合はグッドエンドに移行。(この場合広瀬が生還した際の報酬は得られない)
この戦闘から離脱し手に別ルート逃げ込む場合DEX*5で判定。
以上を説明して戦闘を開始する。

【ミ=ゴについて】

STR13 CON11 DEX14 SIZ11 POW12 INT15 HP11 MP12
装甲:なし。ただし貫通する武器でのダメージは最小限になる。(基本ルールブック参照)
その他装備:特殊光学迷彩(後述)
攻撃:ハサミ(30) ダメージ1D6+DB+<組み付き>状態
<組み付き>状態の探索者がいる時、1D6メートルの高さまで飛び上がることができる。
この時探索者が5メートル以上の高さにいる場合、50%の確率で探索者を上空から落としてくる。
落下ダメージは5メートルの状態で1D4。以降2メートルごとにダメージに固定値で+1される。(<跳躍>に成功で半減可)
〔光学迷彩〕
ミ=ゴは彼らの持つテクノロジーによって作られた光学迷彩を装備している。
これにより、探索者はミ=ゴの姿を視認できないため、ミ=ゴからの攻撃の<回避>、ミ=ゴへの攻撃の命中判定が共に-20される。
この光学迷彩は人間の視覚では通常認識されないが、酩酊状態(よっぱらい度2以上)にある人間には、奇妙なことにミ=ゴを認識することができる。
そのため、酩酊状態の探索者は<回避>と命中判定に補正を受けない。
※戦闘の際ミ=ゴに攻撃が当たらない・回避できないという状況が続く場合、「戦闘で激しく動いたため酔いが回った」等の理由をつけて酔っ払い度上昇を行ってもいい。
また、酔っ払い度によるペナルティをつけるなどをして戦闘の難易度をあげてもいいでしょう。

〔別の路地〕

探索者はなんとかその場を逃れ違う路地にたどり着く。 
すると奥のゴミ捨て場で一人の青年(広瀬亘/NPC)が青い顔で嘔吐しているのが見える。
(探索者の酔っ払い度が低い場合、ここで「走って酔いが回った」などの理由をつけて酔っ払い度の上昇を行わせると良いでしょう)
〔広瀬に質問〕
Qどうしてここにいる?
A酒を飲んだ帰りに変な生物に襲われて逃げてきた
Q変な生物とは?
Aザリガニのバケモノのような生き物。
Qなんで吐いてた?
A酒を飲んで走ったらめちゃくちゃ気持ち悪くなった。吐いたらスッキリした
探索者が武器を要求したらゴミ捨て場から空きビンなり鉄パイプなりを渡してあげましょう。(ダメージ1D6+DB程度)
広瀬への質問が終わったら、探索者と帰る方向が同じなどの理由をつけて探索者に広瀬を同行させることができます。

【NPC情報】

広瀬亘 (ひろせ わたる) 23歳
職業:サラリーマン(2年目)
STR13 CON12 POW11 DEX13 APP10 SIZ12 INT11 EDU15
知識75 アイデア55 幸運55
SAN50/99 HP12 MP11 (よっぱらい度1)
〔職業技能〕
経理50(10+40) コンピュータ51(1+50) 信用65(15+50) 説得65(15+50) 法律55(5+50) 英語61(1+60)
〔趣味技能〕
回避66(26+40) 目星65(25+40) 聞き耳55(25+30)
入社2年目の若手営業マン。
学生時代は陸上部で、体力には多少自信がある。
(KP)会社の飲み会の帰りにミ=ゴと遭遇し、逃げてきた。(そのためSANが初期値より減っている)
一度吐いたため酔いがすこし覚めている。(酔っている人間にしかミ=ゴが見えないとほのめかす)
探索者に対してはおおむね協力的だが、彼は控え目で善良な若手サラリーマンなのであまり脅したり無茶苦茶を言ったりすると困惑する。最悪の場合は探索者から逃げようとするだろう。

〔ミ=ゴ再び〕

探索者(+広瀬)が進もうとしたら幸運で判定。失敗した場合広瀬に1d3のダメージと1/1D3のSANCを行わせる。
そして探索者は明らかな害意を持っているミ=ゴを目撃します。(描写は交差点のミ=ゴ遭遇時を参照するといいでしょう)
(探索者が広瀬を護衛しながら進むと宣言している場合は、ダメージの対象を探索者にして、SANCは行わなくても構いません。
また、広瀬は吐いて酔いが覚めているため、ミ=ゴを目撃することができないことをRPしてください)
〔戦闘について〕
この戦闘ではDEX*5に成功で逃走が可能です。
また、探索者が広瀬をかばう、もしくは広瀬に探索者をかばわせることで、広瀬もしくは探索者の逃走ロールに+10の補正を与えることができます。
ミ=ゴと戦闘を行う際に広瀬に協力を要請すれば広瀬はこぶし(初期値50/ダメージ1D3+DB)で攻撃を行います。
探索者が広瀬をかばうもしくは広瀬に探索者を庇わせると宣言があった場合は、攻撃の対象を宣言にあわせて探索者もしくは広瀬に固定しましょう。
広瀬が逃走に成功した場合、広瀬は探索者を気遣いながら一目散に逃げていきます。
広瀬に探索者を庇わせる場合は、RPで説得を行うか言いくるめで成功しないと拒否します。
〔広瀬死亡時〕
力なく崩れ落ちた広瀬をその生物は何の感慨もなさそうに見下ろしている。 
そして片方のハサミで器用に広瀬をつまみ上げると、もう片方のハサミを首に近づける。 
そして”ジョキリ”という嫌な音とともに広瀬の体と首が離れる。 
広瀬の凄惨な死を目撃した探索者は1D3/1D6のSANC。

〔エンディング〕

〔ミ=ゴから逃走/ミ=ゴを倒す〕
探索者がなんとかその場を逃れると探索者を追っていた気配が遠ざかっていくのがわかるでしょう。 
なんとか家にたどり着いた探索者は、安堵に胸を撫で下ろします。 
あなたは無事、不気味な存在からの襲撃から逃れたのです。
(グッドエンド:生還)
SAN報酬…1D6 広瀬も逃走している…1d4 ミ=ゴを倒した…1d4

〔ミ=ゴとの戦闘で気絶・死亡〕
不気味な攻撃を受け、探索者は遂にアスファルトに崩れ落ちる。
耳障りな羽音が近づくのがいやにはっきりと聞こえるが、抵抗する力はもはやない。
”ジョキリ”と何かが切られる音が聞こえるのが先か、探索者の意識が途切れるのが先か、それを判断する気力は探索者にはもうないだろう。
(バッドエンド:ロスト)
(ミ=ゴによって脳を採取され缶詰になる)

〔近くの民家に逃げ込む〕
※<幸運>で民家の住人が起きているか判定した後、<説得><信用><言いくるめ>のいずれかに成功で民家の住人に保護してもらえる。
民家の住人は困惑しながらも探索者の話を聞くと、一時的に探索者を保護することを受け入れてくれる。 
また、警察に相談するよう助言などもしてくれるだろう。
そうしているうちに探索者は他人の家で朝を迎える。
朝になるとあの生物はどこかへ消えていったのか、何事もなく家に帰ることができる。 
後日警察から、路地に通り魔の情報が張り出されることだろう。
(アナザーエンド:生還)
SAN報酬…1D4 広瀬が生存…1D3
※住人が寝ている家に<鍵開け>で侵入した場合、エンディングで住人に警察を呼ばれ、逮捕エンドになるので注意。

【シナリオの背景】

このシナリオは「ミ=ゴが通り魔的に人間の脳を採取している」事件に探索者が遭遇するシナリオです。
ミ=ゴは人目を避けるために、夜間一人で歩いている人間を襲っていることに加えて、異界のテクノロジーで開発した光学迷彩を装備しているため、通常の人間にその姿を見られることはありません。
しかし、酔った人間(酔っ払い度2以上)にはこの光学迷彩が見破られてしまうという欠陥があったため、一部の不運な酔っ払いはミ=ゴを目撃してしまい、襲われています。

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